介護施設ごとの働き方の違い

介護施設と一言でいっても、さまざまな種類が揃っており、働き方も多様にある。例えば、利用者の方が入居して暮らす特別養護老人ホームといった介護施設では、利用者を24時間態勢で見守る必要が出てくる。当然ながら、従業員が夜勤を行わなければならない。非常勤で勤務するのであれば、夜勤を断ることも可能だが、正社員の場合はそう簡単にはいかない。そもそも正社員は、多様なシフトに対応できることが求められる。就業規則にはまずそのことが記載されている。「体調が悪い」「家族の介護を行う必要がある」等のやむを得ない理由があればともかく、そうでないのであれば正社員が夜勤を避けるのは極めて難しい。現状もしくは今後、夜勤に入るのが難しい可能性があるなら、利用者が暮らす形の介護施設に正社員で入ることはやめておいた方が良いだろう。

正社員という安定した働き方に魅力を感じながらも、夜勤が難しい場合は、日勤のみの介護施設で働くのがベストだ。夜勤のない介護施設の代表格といえば、デイサービスだ。利用者がお昼のプログラムを終えれば、各自が自宅へと帰宅するため、基本的に夜勤は発生しない。ただ、一部のデイサービスでは、宿泊に対応しているケースもあるため、そこは確かめておきたい。また、デイサービスのプログラムはレクリエーションが主となり、ある程度動けることが前提となっている。よって、要介護度が低い利用者が多い傾向にある。そのため、他の介護施設と比べて介助に応じる機会が少なく、肉体的な負担がかかりにくいという利点がある。もし介護業界に参入するなら、こうした介護施設ごとの特徴を掴むことが大事だ。